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04<女性>
ヨガスタジオ経営/ヨガインストラクター(株式会社Beauty Box)
佐藤 明美(さとう あけみ)さん(酒田市)

佐藤明美さんは、正社員で働いていた前職時代に「庄内にホットヨガをオープンさせたい」と思い立ち、2019年1月にヨガスタジオ「ViVi YOGA HOT STUDIO COO(美々ヨガホットスタジオ・クー)」をオープン。社員一人ひとりが輝き続けるよう、働く環境の向上に力を入れているという。どんな工夫があるのか、お聞きしました。

 

子育て後に出会った「やってみたいこと」への挑戦

1時間のレッスンを一日5回担当する。ヨガスタジオの経営者でもある佐藤明美さんだが、他のインストラクターと交代制で、時に酒田と鶴岡のスタジオを行き来しながら、貸し切りレッスンやオンラインレッスンを行っている。

 

明美さんとヨガとの出会いは、二人の子どもが高校に入学した頃。子ども中心で自分の趣味も考えたことがなかったから、「一気に巣立つなぁ」と危機感を感じたそう。そんなとき体験に行って衝撃を受けたのが、ヨガだった。ただ一度の体験で「庄内にホットヨガをオープンさせたい」と心を決めたそうだ。

 

当時、一般企業に正社員として勤めながら仙台の教室に月4回通い、へとへとになる毎日だったが、とにかくなんでも吸収しようという気持ちで臨んだ。そして2019年1月に念願のスタジオを鶴岡にオープン。長年勤めた会社を退職する際は周囲に「ヨガで生きていく!?」と驚かれ心配されたが、鶴岡にヨガスタジオを、という夢を見据えていた明美さんは、この時にいっそう、満足してもらえるスタジオにする決意を新たにしたそうだ。

間接照明でリラックス効果も高いヨガスタジオ

まず、ひとりのインストラクターであること

 

起業家である明美さんの口から出るのは、自身のインストラクターとしての苦労以上に、多忙な6人の講師スタッフへの女性ならではの気遣いだ。女性専用だが、時間をずらして男性クラスを設けるほか、スタジオ以外に出張ヨガなども行う。「頑張った分は返してあげたい」と、スタッフがやりがいをもって働ける職場を目指しているという。

 

あるインストラクターの1日をみると、朝、出勤をしたあと午後にいったん抜け、夕方から夜の教室を担当。子育て中のスタッフも多いため、合わせて一日8時間の勤務になるようシフトを調整しているそう。ただ、それができるのも夫や家族の協力があってのことと、感謝の気持ちも忘れない。子どもの体調不良による急な休みなどに対応できるよう、会社のサポート体制を整え、働き続けられる形を模索しているそうだ。

 

個性豊かなスタッフそれぞれの強みをヨガとあわせ、例えばベビトレヨガや常温ヨガなど、その人らしいクラスを担当。ヨガインストラクターには国家資格などはないが、その分、知識習得のための努力は欠かさない。専門学校での研修も勧めるなど、キャリアアップのサポートは万全だ。社長自身が女性であり、同じインストラクターだからこそ、苦労もわかる。気配りも強いようだ。

 

家族は、起業を決めたとき「がんばれ!」とはじめから応援してくれた。そんな家族にはできる限り自分のことは自分で、そして家事も分担している。コロナ禍で困難な状況もあるが、社員を守らなければ! という使命感で、つらさは感じないという。多忙なスケジュールでも「レッスンごとに参加する人が違うから楽しい」という自身を、「この仕事に向いている」と何度も笑顔で話す様子が印象的だった。

明美さんをはじめ、スタッフみんなが笑顔。楽しそうな様子

変化へ柔軟に。自分らしい働き方を探して

開業から、もうすぐ3年。いいスタートを切り会員も順調にふえていたが、1年ほどたったころに新型コロナの流行で営業自粛に。「こういうこと(コロナ)がないとがらっと変えられない。チャンスなのかな」と前向きにとらえ、新たな挑戦となったのがオンラインクラスだった。自分の好きな環境でできるのがメリットである一方、スタジオでのヨガに近い感じにと、一方的な動画の配信ではなく、ライブ配信での臨場感にこだわる。さらに、県外の人へも広く庄内のヨガを知ってもらうため、次に実現したいのは酒田のスタジオをオープンすることと、前進は止まらない。

新しいことへと果敢にチャレンジした明美さんの一歩は、ヨガインストラクターとして生きることを越えて、起業という形だった。会社員として仕事をしていたころより、ずっと大変な時間の過ごし方だと思えるかもしれない。それでも、妻や母として家庭と両立しながら仕事をしていたころから時を経て、再び、一人の女性として生きようとする人の夢ある生き方に映る。

 

自分らしさが損なわれる生き方はしなくていい。やりたいことを我慢する時代じゃない。全部は叶えられないけれど、自分でプラスとマイナスをまぜて、これでいいんだってやっていこう。これが彼女のモットーだ。スタッフの家族や家庭環境の変化に寄り添い、さまざまな働き方に柔軟であろうとする姿勢は、きっとその背中を見つめる誰かに伝わっているはず。そう思うと、嬉しくなるのだった。

 

 

 

 

 

 

シャワー室も更衣室も完備。ヨガ前の準備も、身だしなみの整えも安心だ

【企業紹介】

株式会社Beauty Box(ViVi YOGA HOT STUDIO COO)

事業内容:ヨガスタジオ運営

所在地: 山形県酒田市こがね町2-1-19(事務所)

山形県鶴岡市上畑町3-38(スタジオ)

設立年月:2018年9月

職員数:6名(男性1名、女性5名)

スタジオHP ViVi YOGA HOT STUDIO COO

 

〈令和3年度山形県多様な働き方情報発信事業〉

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